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そろい踏み初日!&俳優さんに質問!【磯辺万沙子篇】

さて三連休初日。
今日から3日間は『ポンコツ車~』と『しあわせな男』がそろい踏みです。
俳優さんたちにとって、全員がほぼ出ずっぱりの今回のお芝居は
心身ともにとっても大変なのに、
それに加えて相手チームの本番のときは
裏方・駅からの道案内・受付・無人になる楽屋のお留守番……
一日のうちにたくさんの仕事があって大変!
だけど、ただ見ていればいい「御役御免」状態の私にとっては、
一日に2本見られるのは楽しいぜいたくですし、
それに昼夜公演の間の独特の時間も味わえて(大好きです)、
お得なプログラム。
うーん!今日も楽しかった!
『ポンコツ』のほう、ものすごく端っこのかぶりつき席で見て、
お客さまの99%は見ることのできないヨシケンさんの悲しい表情をばっちり目撃。
あんまりかわいらしくて笑ってしまったらあとで怒られました。
ごめんね、ヨシケン。でもものすごく、かわいかったんだよ。
小さな子どもが泣いてるのを見て、あんまりかわいくて笑っちゃうことってないですか?

さて!明日は、15時から『しあわせな男』、19時からが『ポンコツ車と五人の紳士』の上演です!



今日は『しあわせな男』で女3を演じる磯辺万沙子さんをご紹介します。

万沙子さんは劇団昴の女優さん。
この役はどんな人がいいの?と言ってもらって
「生活感と存在感のある女優さん」と頼んだら、
Pカンパニー代表の林さんが口説き落として連れてきてくださいました。

女優という職業の方々にはいくつになっても若々しく、
生活感を感じさせない方が多いです。
それはとても素敵なことで、あこがれられたりもするんだけれど、
お芝居によっては、そういう素敵さじゃなく、
ほんとに地に足のついた、「生活」している人の愛らしさが必要なことがあります。
そんな女の人は、街を歩けばいくらでもいるのに、
いざ女優さんで探そうと思うとこれがなかなか見つからないんですよ実は。

で、大丈夫かなとドキドキしながら初めてお目にかかった万沙子さんは……

ああもう、万沙子さんの可愛らしさ、存在感、なんともいえないあの眼の表情、
これは見てもらわないことにはどうにもどうにも説明つかない!
万沙子さんみたいな女の人がたくさん、そのへんの道を普通に歩いているのかというと
そりゃ絶対いないと思うくらい彼女はユニークなんだけれど、でも一方で、
私が知っている彼女くらいの年頃の女性たちはほんとに一人ひとりが独特な存在で
こんな人、他にはいない、オンリーワンだ!と思う人ばかりで、
つまり万沙子さんは、ユニークだからこそ「街にたくさんいる女の人」をやれる貴重な女優さんなんだと思う。
なんだかうまくいえてないかもしれないけど、
万沙子さんをキャスティングしてくれた林代表に、
私はめちゃくちゃ感謝してるんです。

そんな大好きな万沙子さんを、本日夜公演の開演前、
舞台でウォーミングアップ中につかまえました。
万沙子さん、写真ですよ!はい、チーズ!
そろい踏み初日!&俳優さんに質問!【磯辺万沙子篇】_d0024220_1213799.jpg

「それでは、質問です!」
「はーい」
「万沙子さんは、白いご飯のお供は何がいいですか?」
「えっとねぇ……」
と、腰に手を当てて仁王立ちになりじっくり考える万沙子さん。
しばしの沈黙の後、おもむろに発したコトバは
「キムチチゲ鍋!」
「えっ、キムチって言うのかと思った……」
「どうして?」
「だってご飯のお供って聞いたんですよ」
「みんなはどんなこと言うんですか?」
「卵、とか、納豆、とか……」
「ああ、そうか。でも私はキムチチゲ鍋!」
「わかりました。それはご自分で作るんですか?」
「作りますよ!鍋に……キャベツ、もやし、豚肉、時々は豚もつ、キムチのもとを入れて……あと、豆腐と、ニラだね、ニラ!」
「ニラですね!」
「で、だしが基本なんで……このだしがうまくとれてたら、最後にご飯を入れたらおいしいんですよねぇ……」
「……(白いご飯のお供って聞いたのになぁ……)だしは何でとればいいですか?」
「昆布と、カツオのだし。だからちょっと日本風なの。和風コリアン」
「キムチのもとっていったけど、キムチはいれないの?」
「入れます入れます。キムチのもとっていうかね、キムチを買うとき、『お汁をいっぱいいれて』って注文するの。それを汁ごと入れる」
「行きつけのキムチ屋さんがあるんですか?」
「ありますよ。デパ地下みたいなとこでね……えっと、名前忘れちゃった」

「さて今日はこのあと1時間で3回目の本番ですが、今のお気持ちは?」
「今?リラーックス!……えっとそれと、阿藤さんに言われたことを、きちんとやろうと思ってます。ええっと、明かりに入る!サス明かりに絶対入る!」
「今、優等生のふりをしましたね?」
「しました(笑)!」
「今回はじめてのPカンパニーへの客演、いかがですか?」
「Pカンパニーはアットホームで……最高のカンパニーですね」
「アットホームってことなら、ホームグラウンドの昴だってそうでしょ?」
「うん、でも所属してるといろいろ難しいことがあるけど、外でお客さまとしてやるのは……」
「ああ、そうか、芝居に集中できて、ある意味、楽だったりとか?」
「そう。でも同時に、責任も感じます。すごく」
「この芝居はやっててどんな感じですか?」
「楽しいです!セッションしてる感じ。その日その日の……自分の中がかきたてられるような感じがあります。毎日呼吸が変わって」
「質問は以上です、ありがとうございました」
「終わりなの?今朝の朝ごはんは何を食べましたかとか、聞いてくれるのかと思ったのに」
「……今朝の朝ごはんは何を食べましたか?」
「えっと、カレーです!じゃ、楽屋に戻りまーす!」
「カレー……ですか……」
空になった舞台を前に、立ち尽くす阿藤……。

★『しあわせな男』は、15日(水)・17日(金)の19時公演に若干のお席がございます。
★『ポンコツ車と五人の紳士』は、全公演が札止めとなりました。
たくさんのご予約ありがとうございました。
札止めの日にどうしても見たい!と思われた方は、もしかするとキャンセルがでていないとも限りませんから、すっかり諦める前に、一度カンパニーにお電話してみていただけると嬉しいです。Pカンパニーへの電話は>03-6808-5306

by atohchie | 2008-10-11 23:57 | 缶詰召し上がれ(ご案内)


阿藤智恵の「気分は缶詰」日記/劇作家・演出家・翻訳家(執筆中は自主的に「缶詰」になります)=阿藤智恵の日記です。


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