架空・お悩み相談室79『愛犬が深夜に吠えます』

【お悩み】
我が家の愛犬(柴犬)のことですが、昼間は全く吠えること無くおとなしくしています。
ですが深夜から朝方にかけて吠えることが多いです。
基本室内で飼っていますが、朝晩の散歩は毎日欠かしません。
暗いのが嫌なのかな?と思い、夜間は小さなLEDランプを点けているので真っ暗ではありません。
どうして深夜から朝方にかけて吠えるのでしょうか?(岩手県/けんさんのお悩み)

【お答え】
これはこれは、実に不思議ですね。
元来、柴犬はオオカミの血を色濃くひいているとされる犬種ですから、夜中に吠えるのは当たり前といえば当たり前ではあるのです。
しかし、そこで、「それは柴犬が本来夜行性だからです。ずばりオオカミの血のなせるわざでしょう」などと答えるのは愚の骨頂、なぜならば、現在、我が国だけでなく、全世界で飼育されている柴犬は、血統書つきのものからミックス犬までを数えれば、一千万頭を超えますが、そのうち、深夜から朝方にかけて、特段の理由なく、毎日、吠える犬などおりません。もしも家じゅうが寝静まった夜間に柴犬が吠えるとすればそれは侵入者があったからに間違いはなく、それを毎晩続けることはおっしゃる通り、ちょっとしたミステリーです。
いかにオオカミの血を「濃く」ひいているとはいえ、柴犬がオオカミの群れから離れ、人間との生活に順応したのはどんなに遅くとも縄文時代であり、それから人と柴犬は同じだけの歳月を同じリズムで暮してきたのですから、人間が縄文以前の祖先から離れたのと少なくとも同じ分だけ、柴犬もまた、オオカミから、すなわち規則正しい夜行生活から遠ざかっているのです。
縄文人は、たとえ太陽の光の下で大いに活動し、夜間はやすむことが基本であったとしても、ときには夜の狩りもしたでしょうし、また野獣の襲来そのほかの危険に応じて目覚めていることもあったでしょう。その犬もまた活動と休息の時間を共にしたに違いないのであって、つまり縄文の昔から21世紀の現在に至るまで、人と犬の生活は不規則でありました。
ですから問題は、愛犬が夜間に吠えることではなく、あなたの犬が主人であるところのあなたと生活のリズムを異にしていることなのです。
ただ、一つ確実に申し上げられることは、もしも縄文時代から続く人と柴犬の伝統にのっとり、あなたがあなたの活動の全てに犬を同行させ、あなたが頭を使う時犬にも使わせ、あなたの用事をことごとく犬にさせるならば、犬はあなたが眠っている時にまで働こうなどという考えは起こさず、あなたの休息の時に熱烈に休息を求めるだろうということです。どうぞあなたが昼間働くときに、犬にもまた活躍の機会をお与えになってください。柴犬と人は、そのようにしてこの長い歳月を共に暮らしてきたのですから。
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by atohchie | 2003-04-01 04:32 | 缶詰製作中(書斎より)


阿藤智恵の「気分は缶詰」日記/劇作家・演出家・翻訳家(執筆中は自主的に「缶詰」になります)=阿藤智恵の日記です。


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