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愛する本の話

さて水曜日は本の話。

を、再開しようと思うのだけれど
子どもの頃読んだ本に限らず
学生時代に読んだ本、
最近読んだ本でもいいなと考え始めたら
なかなか選べません。

だから今日は「本」の話を少しだけする。



長い間、本は図書館で借りて読むものだった。
子どもの頃は毎週土曜日に図書館に自転車で行って5冊借りて
火曜日は近所の児童文庫で5冊借りて
てな感じで読んでいた。
大人になってからも、本を買うってことはめったになくて
本当に手元に置きたい本を、ごくたまに買うだけだった。
学生時代、本棚に並べていたのは自分で買った鮎川信夫の詩集と
山本周五郎の文庫本、人からもらった島尾敏雄、
それから、カート・ヴォネガット、アン・タイラー、ジョン・アーヴィング。
そんなものくらいだったのじゃないか。
東京にやってきた20代なかばからは飛躍的に戯曲の数が増えていく。
伯父さんが亡くなって演劇誌「新劇」がどかーんと遺された。
70年代から80年代の「新劇」がずらり、これは今もって私の財産。
そしてわたしは劇作を始め、
同時に翻訳を始めて、翻訳にはシェイクスピアや詩人の勉強が必要で
そうした本が増える。英語のペーパーバックも気が付いたらたくさん。
執筆に関しては、最初の頃は資料なんか読みやしない。
3年目くらいからかしら、ぼつぼつと、必要に迫られて買うようになり
さらに3年ほどたったころ、もう仕方がない
本を買わないなんて言ってられない
職業上の必要だ
と、腹をくくった途端、わかりきった筋書き通り
部屋いっぱいの本が我が家に出現した。
いったん解禁したら止まらないので
資料ではない本も買う。
ひとさまがくださると言うと喜んでいただく。
で、どんどん、今も、増殖中。
ずらり並んだ本の、ざっと半分が未読でしょうか。
そして、この先どうなるのか?
もしかしたら大半を読まないまま死ぬかも。
そうリアルに考えてみて、意外にも、それだったらそれでもいいなと思った。
読まなくちゃという執着は、ないらしい。
ごちゃごちゃの本棚を、上から下までずずずーっと見回していくのが好き。
あれをこっちに並べ替えて、この棚板をこっちにずらせば……
と、考えて、実行しないのも好き。
他に何もしないでただ片端から一文字も飛ばさず全部読んだとして
いったい何ヶ月かかるだろうと夢想するのも好き。
(分厚い英語の原書なんかもあるからそりゃあ大変な時間がかかるはず)

そんな愛する本棚の中から、来週はぜひともひとつ、書いてみましょうね。
by atohchie | 2012-01-11 22:21 | 水曜日は本の話


阿藤智恵の「気分は缶詰」日記/劇作家・演出家・翻訳家(執筆中は自主的に「缶詰」になります)=阿藤智恵の日記です。


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