架空・お悩み相談室43『反省していて良いですか』

【お悩み】
阿藤さま、お悩みです。阿藤さまの哲学的生き方の極意は「反省しない」「反省しないで生きる時こそ生命は生命らしく輝く」。極めて素晴らしく思われます。
しかし、私のような凡人は、反省したり、反省したことにして、ココロの安泰を得るのでして。それはつまり、言い訳?かもしれません。
あ~またやってしまった、まぁいいか。仕方ない。反省してるだけマシさ。きっと神様は反省しないヒトより反省するヒトに力をくれるよね。ドントマインド。ネバーギブアップ。なあんて具合です。
そんなことで良いのかは常に悩みの種でした。阿藤さまの哲学的極意に触れ、悩みはますます混迷状態に陥っております。お助けを。(大阪府/dangoさんのお悩み)

【回答】
ずばり申し上げます。
そんなことで良いのです。
まず最初に、「反省しないで生きる時こそ生命は生命らしく輝く」ですが、これに対して、「人は反省する葦である」という有名な言葉があります。およそ生物という生物の中で、現在だけでなく、未来と過去という二つの時制までを自在にいったりきたりするのは、現代の科学で判明しているところでは、人間だけであります。人間が過去を思う時、これすなわち、反省、もしくは郷愁のいずれかであり、おおよそ日本人の場合、時代により違っておりますが、現代日本人の平均値は、おおよそ反省78%、郷愁20%、その他2%と統計によって数字が出ております。

反省とは、すなわち、人間らしさの証です。
反省をしないものは「生命らしい」。
反省をするものは「人間らしい」。
そのどちらがより優れているかを判断するのは、私どもの仕事ではありません。

そこで、神の出番です。
神ははたして、「反省しないヒトより反省するヒトに力をくれる」か?
その答えは、YESです。

日本語でいわゆる神という場合、世界で非常に大きな力を持つ一神教の神を指す場合と、そうでない場合があります。あなたが心に描いている神は、後者のはずです。私たちが日本語でごく曖昧に「神様は……」と表現する場合、その神の姿はごく曖昧なものであり、神はあなたによって規定されます。言いかえれば、あなたが「反省しないヒトより反省するヒトに力をくれる神様」を思い描くとき、そこにまさにそうした神が来臨するのが、この世の真実なのです。

ですから、おめでとうございます。
あなたは間違いなく、反省の数だけ、力を蓄えているのです。
反省による心の安泰を、どこまでもお求めなさいませ。
神はあなたと共にあります。
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by atohchie | 2002-04-01 18:09 | 缶詰実験室(お芝居への道)


阿藤智恵の「気分は缶詰」日記/劇作家・演出家・翻訳家(執筆中は自主的に「缶詰」になります)=阿藤智恵の日記です。


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