お答え(つづき)
【昨日のつづきです】
わたし、大阪を離れたのは二十代の半ばです。
加藤健一事務所の俳優教室に入りました。
「標準語」をマスターしなさいと指導されました。
基本的に真面目なのでそういうときは徹底的にやります。
家族と一緒でも「標準語」です。
夢の中でも「標準語」になるよう努力しました。
大阪には帰りませんでした。
たいして苦にはならなかったです。
の、つもりでした。
1年半が過ぎたころでしょうか、いつものように、近所のうどん屋に同期生と行って、
突然、愕然としたのです。
なんや、このうどん、汁が黒いやんけ!
と。
1年以上、何度となく食べていた、お気に入りのうどん屋さんです。
驚きました。
おつゆが黒いことに気づいていなかった自分に驚きました。
それからです。ホームシックが始まったのは。
ホームシックといっても、家族にはしょっちゅう会えていたのでそういう寂しさじゃありません。
大阪を離れて「標準語」を話している自分への嫌悪感というようなものが、その主な症状でした。
同じ頃、やはり同期生と近所のお好み焼き屋さんにいってそこでも愕然としました。
なんや、これ?
こんな近所にこんな恐ろしい食べ物が隠れていたとは、東京は恐ろしいと思いました。
恐ろしいって言っても、まあ、どうなんでしょう、東京であのお好み焼き屋さんが標準的なお店なのかどうか、めったに入らないからわからないけれど、とにかく私には衝撃の食べ物だった。
そういう時期を経て、まもなく、「標準語~大阪弁切り替えスイッチ」のようなものが頭の中にできて、大阪弁もまた喋れるようになり、「標準語」は今でも怪しいですけど、東京にはそういう人がいくらもいるので、東京の人ごみの中には、紛れられているのではないかと思います。
【で、ええと、この話は、明日も続きます】
【お知らせ】
多田慶子さんのブログに公演写真が掲載されているのでぜひともご覧くださいませ!
多田さんのブログはこちら
わたし、大阪を離れたのは二十代の半ばです。
加藤健一事務所の俳優教室に入りました。
「標準語」をマスターしなさいと指導されました。
基本的に真面目なのでそういうときは徹底的にやります。
家族と一緒でも「標準語」です。
夢の中でも「標準語」になるよう努力しました。
大阪には帰りませんでした。
たいして苦にはならなかったです。
の、つもりでした。
1年半が過ぎたころでしょうか、いつものように、近所のうどん屋に同期生と行って、
突然、愕然としたのです。
なんや、このうどん、汁が黒いやんけ!
と。
1年以上、何度となく食べていた、お気に入りのうどん屋さんです。
驚きました。
おつゆが黒いことに気づいていなかった自分に驚きました。
それからです。ホームシックが始まったのは。
ホームシックといっても、家族にはしょっちゅう会えていたのでそういう寂しさじゃありません。
大阪を離れて「標準語」を話している自分への嫌悪感というようなものが、その主な症状でした。
同じ頃、やはり同期生と近所のお好み焼き屋さんにいってそこでも愕然としました。
なんや、これ?
こんな近所にこんな恐ろしい食べ物が隠れていたとは、東京は恐ろしいと思いました。
恐ろしいって言っても、まあ、どうなんでしょう、東京であのお好み焼き屋さんが標準的なお店なのかどうか、めったに入らないからわからないけれど、とにかく私には衝撃の食べ物だった。
そういう時期を経て、まもなく、「標準語~大阪弁切り替えスイッチ」のようなものが頭の中にできて、大阪弁もまた喋れるようになり、「標準語」は今でも怪しいですけど、東京にはそういう人がいくらもいるので、東京の人ごみの中には、紛れられているのではないかと思います。
【で、ええと、この話は、明日も続きます】
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by atohchie
| 2010-07-31 17:51
| お題をいただきました
阿藤智恵の「気分は缶詰」日記/劇作家・演出家・翻訳家(執筆中は自主的に「缶詰」になります)=阿藤智恵の日記です。
by atohchie
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阿藤智恵NEWS
●脱原発世界会議に賛同します。安心できる明日を子どもたちに。
●阿藤智恵サイトを更新しました更新日:2013年12月31日(火)
◆これからの阿藤智恵◆
1月19日
「第3回JAZZ&お話ライブ」
1月23日
「どこそら会」
3月8・9日
「『えんげき』のじゆうじかん」の
小さなお芝居の会と「ちえよむ会」
●戯曲集『十六夜の月』を出版しました。
ご購入は阿藤智恵への直接注文または書店にてご注文ください。また、ネット書店でも購入できます。
●受賞しました。
加藤健一事務所vol.83 「シュぺリオール・ドーナツ」
念願の翻訳デビュー、果たしました!
→本作品で、第5回小田島雄志・翻訳戯曲賞をいただきました。加藤健一さん、演出の大杉祐さんはじめ公演座組の皆さん、また、翻訳作業にお力添えを下さった多くの方々に、心から感謝します。
●戯曲『死んだ女』が雑誌【テアトロ】2013年1月号に掲載されました。
★『どこまでも続く空のむこうに』の劇評をいただきました!!大変な力作です。ぜひご一読ください。2012.4.19
こちらをクリック=
劇評サイトWonderland
●戯曲『どこまでも続く空のむこうに』が雑誌【テアトロ】2012年4月号に掲載されました。
●小説『マチゾウ』で同人誌【突き抜け4】に参加しました。
ご購入はこちらへ(「阿藤サイトから」と一言お書き添えくださいませ)。
★『曼珠沙華』の劇評をいただきました!!
ぜひご一読ください。2011.10.26
こちらをクリック=
劇評サイトWonderland
●公演終了しました。
Pカンパニー番外公演その弐「岸田國士的なるものをめぐって~3人の作家による新作短編集~」竹本譲さん、石原燃さんと、短編を1本ずつ書きました。私の作品タイトルは『曼珠沙華』です。
★雑誌『テアトロ』10月号に三本そろって掲載されています。
●連載エッセイ「本日も行ったり来たり~トハナニカ日記~」
雑誌【テアトロ】2012年1月号に最終回が掲載されています。
●日記のお題、ください!
阿藤への質問、お悩み相談、どのようなことでもどうぞ。心こめて書かせていただきます。
お題は阿藤へのメール、または、日記へのコメント(どの記事につけてくださってもOKです)でどうぞ。
●戯曲『十六夜の月』が雑誌【テアトロ】2011年7月号に掲載されました。
●小説『ツヅキ2011』で同人誌【突き抜け3】に参加しました。
ご購入はこちらのフォームへ(「阿藤のブログから」と一言お書き添えくださいませ)。
●戯曲『バス停のカモメ』が雑誌【テアトロ】2010年1月号に掲載されました。
●戯曲『しあわせな男』が雑誌【テアトロ】2008年10月号に掲載されました。
●石井ゆかりさんの
「石井NP日記」で
インタビューを受けました。
こちらの
「ロードムービー・その1」で5番目にインタビューされています。
●阿藤智恵サイトを更新しました更新日:2013年12月31日(火)
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●戯曲『死んだ女』が雑誌【テアトロ】2013年1月号に掲載されました。
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